目次
◆四十九日とは、忌明けを意味する大事な法事
・四十九日とは、48日後のこと
◆四十九日の法事のながれ
・会場は自宅、お寺、セレモニーホールなど、どこで行っても問題はない
・当日のながれ
◆参列者の作法
・四十九日の法事では喪服を
・平服で、とあった場合は、華美なものは避け、地味なデザインのものを
・皮製品の靴やカバンは避ける
・香典の金額は1~3万円が目安
・香典の表書きは「御霊前」か 「御仏(佛)前」か
・水引は黒白か双銀、忌明けからは黄白
・連名のときの香典袋の名前の書き方
・卒塔婆料
◆僧侶へのお布施の相場
・四十九日法要では、お布施のほかにお礼の用意を
◆四十九日法要の香典返しは2~5千円程度のものを
◆まとめ
法事とは、具体的には僧侶による読経が行われる法要、そのあとの会食までを含めた全体をさします。
この法事がスタートするのは、故人が亡くなってから7日後の初七日。
その後、四十九日まで7日ごとに法事が続くのです。
忙しい現代では、簡略化されて葬儀のときに初七日の法事も合わせて行い、そのあとは四十九日まで法事は行わない、というケースも増えてきました。
この記事では、その四十九日の法事に焦点を当ててご紹介しています。
四十九日とは、忌明けを意味する大事な法事
故人が亡くなった日から49日目に行う法事です。
四十九日、と漢数字で書くのが正式ですが、ほかにも「七七日」、「忌明け」、「満中陰法要」など複数の呼び方があります。
この日が、なぜ重要だとされているのでしょうか。
故人は、亡くなった後は生前の追についての裁きを7日ごとに受けるとされています。
そのため、従来は、遺族は7日ごとに僧侶を手配して法要を執り行い、あらゆる祝い事も謹慎して忌中とし、故人の魂が極楽浄土へ行けるよう祈っていました。
そしてついに四十九日目に裁きが下り、極楽浄土へ行けるかどうかということになるのですが、それまでは故人の魂は現世と彼岸とをさまよっているとされているのです。
このように、四十九日はいよいよ故人が極楽浄土へ旅立つ日。
忌明けとして、葬儀などでお世話になった親族や故人の知人や友人をお招きし、大規模に法事を執り行うことで、一つの区切りとする大切な日なのです。
四十九日とは、48日後のこと
法要の考え方では、故人が亡くなった日を第1日目、として数えるのが通例です。
そのため、四十九日とは48日後のことをさしますので、法事の手配で僧侶のスケジュールや会場をおさえるときに注意するようにしましょう。
しかし、平日ですと、参列者の多くは都合をつけられない可能性が高いので、四十九日にあたる日にちかい週末に執り行っても特に問題はありません。
ただし、四十九日にあたる日よりも前にある週末を選ぶことが重要です。
注意するようにしましょう。
四十九日の法事のながれ
会場は自宅、お寺、セレモニーホールなど、どこで行っても問題はない
代々のお墓がある菩提寺があれば、法事についてお寺に相談するとよいでしょう。
法事に必要な品々もそろっているでしょうし、法要の後、納骨式まで執り行うことができ、準備の負担や費用の軽減が期待できます。
ご自宅で執り行う、という家庭もあります。
その場合は、法要の儀式で必要となる仏壇や卒塔婆、供物台などを手配します。
また、車で来る参列者のために駐車場の手配や、人数分の座布団の用意なども必要になりますので、期間に余裕をもって準備を始めるとよいでしょう。
セレモニーホールやホテルで行う場合もあります。
参列者が多くても十分な広さがあり、 また駅から近いなどアクセスがよいことがメリットとして挙げられます。
また、セレモニーホールであれば、法事の知識と経験も豊富ですので準備について相談することができ、心強いです。
当日のながれ
次に、四十九日の法事の当日の流れを見ていきましょう。
まずは法要です。
僧侶が入する前に、参列者は指定の位置に座って待っているようにします。
僧侶の席の真後ろは施主、そして故人とのつながりが深い順に前方から座ります。
施主(喪主)のあいさつ … 僧侶が着席した後、施主は参列者に向けてかんたんな挨拶をします。
読経 … 施主のあいさつの後、僧侶の読経がはじまります。
読経の長さは僧侶によって異なるのですが、おおよそ2~30分くらいと考えるとよいでしょう。
開眼法要 … 白木のお位牌から本位牌に変えるための法要です
お仏壇やお墓を新たに購入した場合は、仏様の魂入れをするための儀式も行います。
焼香 … 読経の後は焼香です。
施主が最初で、そのあとは前に座っている人から順番に行います。
席から立って、前ぽに設置されている焼香台まで移動する場合と、着席したままで回して焼香する場合など様々です。
法話 … 僧侶によるお話です。
ここで法要が終わります。
納骨式、お墓参り … 法要の後、続けて納骨式やお墓参りが行われることもあります。
四十九日までにお墓が用意されていない場合や、お墓が遠方にあるという場合は、別の日に執り行っても問題ありません。
お墓がまだないという場合は、三回忌までに準備をして納骨法要を行う、というのが通例とされています。
施主(喪主)のあいさつ … 法要の最後に施主よりあいさつをおこないます。
お斎 … 法要後に参列者と行われる会食です。
僧侶も招かれることがあり、全員で故人を偲ぶための時間でもあります。
参列者の作法
四十九日の法事では喪服を
故人が亡くなってから三回忌までの法事では、喪服が適切です。
男性は黒のスーツとネクタイ。
シャツは白いものを着用し、ベルト、靴下、靴はすべて黒が望ましいとされています。
女性も黒のスーツかワンピースで。
ブラウスを着用する場合は白が適切です。
たとえ真夏でも、袖は長い丈のものを、スカートも長めのものにするなど、露出の少ないデザインをこころがけましょう。
靴やストッキング、バッグも黒いものを。
アクセサリーは華美なものは避け、パールを身に着けるとよいでしょう。
パールのかたちは涙を表すとされています。
しかし、ネックレスであれば、一連のタイプが好ましいとされ、連やそれ以2連上の場合は「不幸が重なる」ことを連想させるため、避けるようにしましょう。
三回忌以降は、黒やグレーであれば喪服でなくても問題ありません。
平服で、とあった場合は、華美なものは避け、地味なデザインのものを
案内状に、「平服でおこしください」との記載がある場合は、喪服でなくても構いません。
しかし、華美なデザインは避け、落ち着いた色で露出の少ない服装を選ぶようにしましょう。
皮製品の靴やカバンは避ける
葬儀や法事では、殺生をほうふつとさせる革製品はふさわしくありません。
ただ、最近では合皮であれば問題はないとされています。
香典の金額は1~3万円が目安
参列者は香典を持参します。
金額は、親族であれば1~3万円くらい、友人や知人の場合は5千~1万円くらい、学生や社会人になったばかりの若いかたは5千円くらいが一般的です。
しかし親族や地域にもよりますので、一度相談しておくことをおすすめします。
香典の表書きは「御霊前」か 「御仏(佛)前」か
香典袋には表書きが必要です。
四十九日の法要の場合は、仏式は「御霊前」。
「御仏(佛)前」と書かれた香典袋は、四十九日以降の法要で使用するものなので、注意するようにしましょう。
しかし、浄土真宗では、四十九日前でも後でも「御仏(佛)前」です。
これは、浄土真宗では霊の存在を認めておらず、亡くなるとすぐに魂は阿弥陀様に救われて極楽浄土へ導かれ、仏になる、という考え方のためです。
水引は黒白か双銀、忌明けからは黄白
香典袋の水引は、仏式は浄土真宗も含め、すべて黒白か双銀の結び切りのタイプの物を選びましょう。
黄白の水引は、忌が明けてからの法事のときに使います。
連名のときの香典袋の名前の書き方
香典袋には、表側中央に持参する人の名前を書きます。
では、夫婦や家族など、連名にしたいときはどうするか。
その場合は、中央に世帯主の名前を書きます。
職場など、複数の同僚で連名で持参する場合は、目上の人の名前を一番右に書き、左に向かって順に名前を連ねるとよいでしょう。
香典の中袋はどうするか。
中袋は、表面中央に、まず頭に「金」と書き、金額を漢数字で記載します。
裏面の左側には、持参した人の住所や氏名を記載しましょう。
卒塔婆料
卒塔婆料は必須ではありませんが、故人の供養を願って持参する参列者もいます。
香典(御供物料)とは別に、「御卒塔婆料(御卒塔婆供養料)」と書いた白い封筒に入れて、施主に渡しましょう。
金額の相場は3~5千円ほどです。
なお、卒塔婆とは、墓石の後ろに立てる長い板状のもので、遺族以外でも、親戚、友人、どなたでも立てることができます。
ただし浄土真宗など、卒塔婆を用いない宗派もあるので注意しましょう。
僧侶へのお布施の相場
お布施は、法要に来ていただいた僧侶にお渡しするものですが、僧侶への謝礼、ではなく、僧侶を通してお寺のご本尊への捧げものです。
そのため一定の金額というものはないので、相場を知っておくとよいでしょう。
四十九日法要では、お布施のほかにお礼の用意を
四十九日法要でのお布施は、3万円くらいという場合が多いのですが、それとは別にお礼を用意する必要があるケースもあります。
それは、自宅やセレモニーホールなど、お寺以外で法要を執り行うときです。
その場合は、「お車代」として、別に5千~1万円程度を用意しておくとよいでしょう。
また、僧侶が法要の後の会食に同席しない場合は、同じ料理をお持ち帰りいただくか、「御膳料」として5千~2万円ほどをお渡しするのが一般的です。
四十九日法要の香典返しは2~5千円程度のものを
四十九日法要の時も、参列者は香典を持参してきます。
そのため、お返しを用意しておくのが一般的なのですが、どんなものを選ぶとよいのでしょうか。
お返しはいただいた香典の金額の1/3~半分くらいが目安といわれています。
しかし、会食をふるまう場合は、その費用をふまえて2~5千円くらいが相場といわれています。
四十九日法要の香典返しは、常温保存がきくコンパクトなものを用意しておくと喜ばれるでしょう。
食品の場合はおまんじゅうなどのお菓子や、海苔やお茶などの乾物。
なるべく賞味期限の長いものを選ぶようにしましょう。
石鹸や洗剤も一般的です。
どちらも穢れを洗い流すということで、香典返しによく選ばれるのです。
最近では、カタログギフトや商品券にする、というケースも増えてきています。
まとめ
四十九日法要の一般的な流れを一緒に見てまいりました。
故人の魂が極楽浄土へ旅立ち、遺族にとっては忌明けにあたる四十九日は、悲しみに一区切りをつける大切な日。
法事の参列者も多く、僧侶の手配や香典返しなど準備も多岐にわたるため、余裕をもって行っておくとよいでしょう。
また、参列者もご遺族の哀しみを無為に深めないよう、基本的な作法については頭にしっかりと入れておくことが求められます。
不明な点は菩提寺や葬儀社に相談してみるのもおすすめです。
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